いらないものを「あげる」と、引き取り手が決まる率は3倍【0円出品の実データ】

「捨てるにはもったいない。でも、売るほどのものでもない」
そう思ったまま部屋の隅に置きっぱなしになっているものが、一つや二つあるのではないでしょうか。
いらないものを誰かに「あげる」と決めたとき、いちばんの不安は「本当にもらってくれる人がいるのか」だと思います。値段を付けずに出して、誰からも連絡が来なかったら、結局そのまま残ってしまいます。
この記事では、地域のフリマアプリ「キャロット」で実際に行われた1年ぶんの取引をもとに、値段を付けた場合と0円で出した場合で結果がどう変わるのかをまとめました。あわせて、渡し先の選び方と、引き取り手が決まりやすい出し方も紹介します。

※写真はイメージです
いらないものを「あげる」3つの渡し方
手放す先には、大きく3つの選択肢があります。
知り合いに声をかける:いちばん確実ですが、相手の好みや置き場所と合うとは限りません。断りにくさもあります
地域の掲示板やアプリで渡す:近所の人に直接手渡します。大きなものでも送料や梱包が要りません
寄付を受け付けている団体に送る:使い道が決まっている分、受け付ける品目が限られます。送料は自己負担のことが多いです
家具や家電のように大きなものを手放すなら、現実的なのは2つめです。宅配で送れないものでも、相手が取りに来られる距離なら渡せます。
逆に、衣類や日用品をまとめて手放したいときは、寄付団体のほうが合うこともあります。何を手放したいかで選び分けるのが早いです。
値段を付けないと、引き取り手が決まる率は3倍になります
2025年8月から2026年7月までの1年間にキャロットへ出品された ものを、値段を付けたものと0円のもので分けて比べました。
結果ははっきりしています。0円で出したものは、値段を付けたものの約3倍の割合で引き取り手が決まっています。
さらに細かく、出品したときの値段ごとに並べたのが次のとおりです。0円で決まった割合を1.00として、それぞれ何倍かを示しています。
0円:1.00
1〜499円:0.48
500〜999円:0.33
1,000〜2,999円:0.28
3,000〜4,999円:0.23
5,000〜9,999円:0.19
10,000円以上:0.12
注目したいのは、0円と「1〜499円」の差です。数百円を付けただけで、決まる割合は半分以下になります。
数百円を受け取りたいのか、それとも早く片付けたいのか。もし後者なら、値段を付けないほうが結果は早く出ます。
決まるまでの日数も、半分以下
決まる割合だけでなく、決まるまでの時間も違います。
出品してから引き取り手が決まるまでの日数は、0円の場合で中央値6日半ほど。値段を付けた場合は14日ほどでした。半分以下の日数で片付いていることになります。
引越しや模様替えのように期限があるときほ ど、この差は効いてきます。引越しに向けて片付けるときの順番は「引越しの不用品処分」にまとめました。
0円にすると、問い合わせが殺到しませんか?
よく聞かれる心配です。実際のデータでは、次のようになっていました。
問い合わせが届く割合:0円の出品は、値段を付けた出品の約2.8倍
届いた問い合わせの数:0円も有償も、ほとんど変わりません(どちらも平均3件前後)
つまり、反応そのものは増えますが、一人で何十件もさばくような事態にはなっていません。0円にしたから対応が大変になる、ということは起きていないと考えていいと思います。
「タダより高いものはない」と言われますが
無料で譲ると聞くと、相手が約束を守らなかったり、乱暴な受け取り方をされたりするのではないかと構えてしまうかもしれません。
キャロットには、取引のあとにお互いを評価する仕組みがあります。0円で成立した取引だけに絞って評価を見ると、上2段階の評価が99.2%を占めていました。これは値段を付けた取引とほぼ同じ水準です。
値段が付いているかどうかで、取引の中身が変わるわけではないということです。実際に 受け取った側のレビューには、待ち合わせ場所の地図を送ってもらった、時間より早く来て待っていてくれた、といった内容が並びます。
何があげやすいのか——「相手が運べるもの」ほど早い
同じ0円でも、品目によって結果はかなり違います。1年ぶんの0円出品を品目別に見ると、決まりやすさの順番はこうなりました。
早く決まっている:掃除機、ベビーカー、食器・キッチン用品、自転車、電子レンジ
時間がかかっている:マットレス、食器棚、学習机、ソファ、冷蔵庫
一見すると逆に思えるかもしれません。大きくて捨てるのが大変なものほど、0円ならすぐ引き取られそうな気がします。
しかし実際は反対でした。理由ははっきりしていて、受け取る側も運ばなければならないからです。0円でも、車を出す、大人二人で運ぶ、玄関から入るか測る、といった手間が相手側に発生します。自転車が上位に来ているのは、受け取ったらそのまま乗って帰れるからです。
だから大きなものを0円で出すときは、値段以外のところで相手の負担を減らす必要があります。
幅・奥行き・高さを書く
何階から運び出すか、エレベーターがあるかを書く
解体できるかど うかを書く
受け渡しできる曜日と時間帯を先に書く
これだけで、相手は「自分に運べるかどうか」を判断できます。
品目ごとの詳しい手放し方は、マットレス、ソファ、食器棚、学習机、掃除機の記事でそれぞれ解説しています。

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引き取り手が決まりやすくなる3つのこと
実際の出品を見ていくと、決まりやすさに差が出るポイントがあります。
1. まとめて出す
タイトルに「セット」「まとめ」と入っている0円出品は、そうでないものより決まる割合が1.2倍近く高くなっています。
受け取る側は一度の受け渡しで複数が手に入り、渡す側も一度で済みます。子ども服、食器、絵本のように同じ種類のものが複数あるときは、まとめたほうが早いです。
2. 説明をきちんと書く
説明文を200字以上書いた0円出品は、50字未満のものにくらべて決まる割合が1.3倍ほどでした。
0円だからこそ、状態を正直に書くことが効きます。「ここに傷があります」「使用感があります」と先に書いてあるほうが、相手は安心して手を挙げられます。写真も、傷のある部分をあえて写しておくと話が早いです。
3. 受け渡しの条件を先に書く
いつ、どこで渡せるかを最初に書いておくと、条件の合う人だけが連絡してくれます。やり取りの往復が減り、結局いちばん早く片付きます。
実際にあげた人、もらった人の声
キャロットでは取引のあとにレビューを書けます。0円での受け渡しに寄せられたものから、いくつか紹介します。
使いかけのアルファベットのステッカー。きっとこんなの誰も貰ってくれないだろうなと思いながら出品しました。でも「こーゆーの探してました」と言われて、驚きました。勇気を出して出品して良かったです。
— 横浜市で文房具を譲った売り手の方
この度はもらっていただき、大変ありがとうございます。古い物ではありますが、捨てるにはもったいなく、ただ売るにはどうかと思いました。
— 横浜市で小物入れを譲った売り手の方
商品を届けてくださり本当に助かりました。運搬も手伝っていただきありがとうございます。商品に対する確認も丁寧で、安心して受け取ることができました。
— 世田谷区で折りたたみベッドを譲り受けた買い手の方
「こんなものを欲しい人はいない」と思っているものほど、探している人がいます。使いかけの文房具や古い小物入れのようなものでも、受け取った側は喜んでいます。

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引き取り手が見つからなかったときは
状態や大きさによっては、時間がかかることもあります。そのときのために、粗大ごみの申し込みを同時に進めておくと安心です。
粗大ごみは申し込んでもすぐには収集されません。先に予約しておいて、引き取り手が決まったら取り消せば済みます。この順番なら、決まらなくても困りません。
地域ごとの出し方は「世田谷区の不用品ガイド」「杉並区の不用品ガイド」で解説しています。
いまご近所でどんなものが出ているかは、世田谷区の中古品一覧のように、アプリを入れなくてもWebで見られます。渡す側に回る前に、どんな出し方をされているかを眺めてみるのもおすすめです。
よくある質問
Q. 0円で出したものが転売されませんか?
説明に「ご自身で使ってくださる方に」と書いておく方法があります。ただ、手放したあとの使い道をすべて管理することはできません。どうしても気になるものは、無理に0円にせず値段を付けて出す ほうが、気持ちの整理はつきやすいと思います。
Q. 手数料はかかりますか?
キャロットは販売手数料が無料です。0円で譲る場合はもちろん、値段を付けて売った場合も、受け取った金額がそのまま手元に残ります。詳しくは「キャロットの手数料は本当に無料?」をご覧ください。
Q. 受け渡しの場所はどこがいいですか?
駅前やお店の入口など、人の目のある場所が多く選ばれています。大きなものは相手に車で来てもらい、自宅前で渡すこともあります。場所は自分で決められるので、自宅を知られたくない場合は近くの駅などを指定してください。詳しくは「受け渡し場所ガイド」で紹介しています。
Q. 出せないものはありますか?
灯油やガスボンベ、モバイルバッテリーのような危険物、法令で取引が禁じられているものは出品できません。また、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目は家電リサイクル法の対象で、捨てる場合に別の手続きが必要です。譲る場合はその手続きが要らないため、使えるうちに手放すほうが手間もお金もかかりません。
Q. 少しでもお金にしたい場合は、値段を付けるべきですか?
品物によります。数千円の値が付くものなら、少し時間をかけてでも値段を付ける価値があります。一方で数百円にしかならないものは、0円で早く片付けたほうが結果的に得なことが多いです。判断の目安は「フリマアプリの選び方」にまとめました。
📌 まとめ
いらないものを手放すときに迷うのは、値段を付けるかどうかです。データを見るかぎり、0円で出したものは値段を付けたものの約3倍の割合で引き取り手が決まり、決まるまでの日数も半分以下でした。
そして、0円だからといって取引が雑になることもありませんでした。0円の取引でも、上2段階の評価が99.2%を占めています。
大きなものほど時間はかかりますが、それは値段のせいではなく、受け取る側の運搬の手間が理由です。サイズと受け渡し条件を先に書いておけば、そこは解けます。
キャロットは地域のご近所さんと直接取引できるフリマアプリです。0円での出品もアプリから3分でできます🥕